2666

ロベルト・ボラーニョの2666英語版ボックスセットが届いたので読み始める。

アマルフィターノの章で試験勉強のため中断。

ボックスセットは、グラフィックノベルか!というくらいクールでおどろおどろしい装丁。夭折の天才作家の絶筆/超大作をあなたのお宅のインテリアにどうぞ、かっこいいでしょ?みたいな。

2666 (En español)

2666 (En español)

Realism

Realism、じわじわきてる。

今までで一番さらっと聴き流せるアルバムなんでは。
私はアルバムをDLした時点でころっと好きになってしまった。

さわやかな声のシャーリー・シムズがシンガーとしてバンドに定着したことで、新しいファンが増えるかも...知れない。アルバム冒頭のYou Must Be Out of Your Mindがいつもながらのメリット節で、世界中のファンが微笑んだことでせう。
MFsやメリット氏の過去の作品から参照するなら、Charm on the Highway StripやGothic Archiesあたりが近い気がする。

マグネティック・フィールズの新作、

Realism、があと4日もすればリリースされるということで、マイスペースで試聴したんだけど、どうもあまり心が躍らない。音の悪いマイスペースで音の悪いイヤホンで聴いたからだろうか。わからん。どうでしょう。
http://www.myspace.com/themagneticfields


ノンサッチではちょっとしたビデオを公開していて、スティーブンの鉄仮面ぶりが久々に拝める。
http://www.nonesuch.com/media/the-magnetic-fields

ボラーニョ、エヴェレット、ゲイツキル

米国滞在中。来月帰る予定なので、日本語訳が出ていない本やらを買い置き用に漁っている。
ネットで本を見つけたい場合、おともだちのいない私は、好きな作家や好きな本を検索して、その商品ページにある「この本を買った人は、こんな本も買って/見ていますよ」というコーナーを見る。地味で時間がかかるけど外れが少ない。
今回はこのサイトでやってみた。2年前ぐらいまではアマゾンも使ったけど、今は全然駄目だ。
http://www.fantasticfiction.co.uk/



とりあえず本のリストを。


2666
The Savage Detectives  by Roberto Bolaño
I'm Not Sidney Poitier by Percival Everett
Reader's Block
The Last Novel by David Markson
Veronica by Mary Gaitskill

マークソンはWittgenstein's Mistressを読んだので前から知ってたけど。ウィキペディア日本版には3冊翻訳が出てると書いてあるけど、ググっても全然ひっかからないですな。定期刊行物にでも掲載されていたのだろうか。

ボラーニョとエヴェレットは、fantasticfictionのマークソンのページから見つけた。2666はどこかで風評を読んだような気がしたので調べると、60年代のラテンアメリカ文学ブームに中指を立てた若い世代を代表する作家、ということで、それは読まないとな、と即決した。3巻ボックスセットを11ドルでオーダー。
他にボラーニョの本では、文学運動の内輪話という、普通あんまり興味が湧かない題材のThe Savage Detectivesも絶賛されているので、買うかもしれない。白水社が「野生の探偵たち」というタイトルで翻訳出してるけど。訳者も良さそうだしそっちで読んでみるかなー。
http://www.hakusuisha.co.jp/exlibris/cat37/index.html

エヴェレットは、カリフォルニア在住の黒人作家。日本で本は出ていない。この間Why Did I Get Marriedを観て、黒人の会話劇って面白いなーーと思ったのもあり、ハーレム・ルネサンスとかは取りあえず飛ばして、同時代作家の、割と軽めな切り口から入って行くのもいいかと。というか、お堅いHarlem Renaissance Readerは速攻挫折したので、この切り口しか自分にはないという。。。アメリ黒人文学入門1/エヴェレット。気合いを入れて臨みたい。(入門0はフォークナー)
(ところで、黒人の会話芸がおもろすぎて、読むより聞くほうが頭に入ってくる、と身勝手に思っている。ラシャペル・ショー好き。)


ゲイツキルのVeronicaは先日図書館から借りて読了しているけど、一回読んでおしまい、とするには畏れ多い本なので買って帰ることに。古本安いしな、アメリカ。
フラナリー・オコナーを影響として挙げるゲイツキルだが、オコナーがドラッグで加速したような飛ばしっぷり。才能がありすぎて唖然。これが全米図書賞を逃したということは、アメリカではこういう本が毎年出版されているってこと?それはそれで、毎年置いてかれているということなので恐ろしい。
ゲイツキルがどこかのインタビューでpityというキーワードについて語っていて、それは確かオコナーのテーマでもあったような、と思い出す。一冊オコナーが自作について語った講演か何かが収録されている本があって、図書館で読んだことがあるが、あれともう一度照らし合わせてみたくなった。というか、あの本が欲しい。
それと、新しい本棚が欲しい。

ペソアとタブッキ

ペソアのことを久しぶりに思い出して調べていたら、アントニオ・タブッキの「フェルナンド・ペソア最後の三日間」という本が出版されているのを知った。(絶版)

フェルナンド・ペソア最後の三日間

フェルナンド・ペソア最後の三日間

タブッキは、須賀敦子氏が紹介/翻訳し、図書館にも何冊も置いてあるので、日本では割と人気のある作家と私は思っているが、英語に翻訳されているものは代表作のみのようだ。雑誌などで翻訳は出ているかも知れないが。
ペソアも、このタイトルでわざわざ本が出るところを見ると、日本には根強いファンがいるのだろう。英語版でこのタイトルの本は見当たらない。

ウィキペディアのページを読んでいたら、彼は20代でペソアの詩に出会ったことでポルトガルの勉強を始め、現在はシエナ大学のポルトガル語と文学の教授だという。代表作の一つ「レクイエム」はポルトガル語で書かれている。
今までなんとなく興味が湧かなかったが、読んでみることにした。
おそらくPereira Declares(「供述によるとペレイラは…」)を最初に読むことになると思う。

The Magnetic Fields's new album coming out in January 2010!

http://houseoftomorrow.com/
前作と対になる、フォーク風にアレンジした曲が並ぶそうです。

ここのブログタイトルは、このバンドの曲から来ています。
要するにファンです。大ファンです。
最近insoundからTシャツもオーダーしました。冬の北部アメリカでもガンガン着るつもりです。

しかし日本で全く人気でないですね。スティーヴンは6thsのアルバムでも日本人シンガーを起用してますが、空振りに終わってます。
まあファーストアルバムに入っているTokyo a GoGoは常に飛ばしますが。
69 Love Songsはポルトガルでシルバー売ったとこないだ読んで笑いました。さすが、ファドとフェルナンド・ペソアを生んだ国です。

今週末にはもう一年近く会っていない相方と会いにいくことになっているが、嬉しいとか楽しみとかいう感情が湧いて来ず、ナーバスだとか買い物が面倒だとか思っている。パッキングも面倒。体重が増えて体形が変わったので、うんざりされるんじゃないかと思っても何もしないし、体の手入れさえようやく始めて、しかも割と嫌々やってる自分にちょっと驚いている。

好きなはずなのだが。否、かなり惚れているはず。私が。

約一ヶ月の滞在は短すぎる、と先日愚痴を言われたけども、外国で他人の家に居候して居心地が悪くなるようなことになったら、と思うと、あれがベストの選択だったと思う。

会わなかった一年近くの間には色々ごたごたもあり、自分の依存心を見せつけられてへこんだり、これはもう駄目だな、あきらめよう、と思ったりもしたが、その後向こうが改心して謝り、今はうまく行っているはずなのに。

うまく行ってると思っているのはどっちかというと相手だろうけど。電話をかけると嬉しそうに喋る。まるで付き合い出した頃のようだ。


私は、うまくいっていない時に自暴自棄になって馬鹿なことをやった。そのことは相方に対して後ろ暗くもないが、相手の態度の変化で自分があれほど傷つくことがわかったので、二度とそういうことにならないように、と距離を取るようになった。
これからずっと、相手に言ってはならないことを言わずに抱えて生きて行くのか、と思うと、新しい人と新しい関係を始めた方がいい気もする。


はせべ社長の日記で、彼女が街で見かけたカップルについて、「ケンカするぐらいだったら、別れればいいのに」とひとりごちていた。
私たちは小さなことでよく言い争いをする。深刻なケンカではないし、お互い違う文化で生まれ育っているので、常識の違いや行き違いから出たものが多い。しばらく話し合うと自然にどちらかが納得して収まる。その仲直りの瞬間が、何にも代え難いほど嬉しく感じる、と相方は言う。
でも、はせべさんの言葉は妙に胸にこたえて、時々考えこんでしまう。

お互い好きだけど実は相性はそんなに良くないんじゃないか、とずっと思っているからだ。好きだけど破綻するだろう、と思いながら結婚する人間はいないだろう。恋愛の賞味期限はもって4年、という記事を読んで、自分たちの4年後は、もううまくいかせようとする意欲がなくなって駄目になってしまうんじゃないかと思う。
お互いに努力しないと繋げない関係なわけだ。自然と相性が良くてくっついたわけではない。今でも私は相手のことが結構謎だ。相手が、一つのことに打ち込む変人なのも確かだけど。

でも、まずは実際にもう一度相手の顔を見てから考えたくて飛行機のチケットを買ったのだから、その結論はこれから一ヶ月でちゃんと出さないと。

と、ここまで書いてわかった。
そういうことを考えているから気が重いんだ。