estranged labour

また文体を変えることに。
テーマによって変えることになるかもしれない。

トゥーヤの結婚について書いてしばらくして思ったけど、世界の「女の子が結婚し、結婚してからいかように変わるか」を扱った映画を比べてみると面白そうだ。絶対他にやった人いるだろうけど。
日本代表は小津映画だろうか?他にもありそうだが寡聞にして知らない。時代的に、「はつらつとして現代的」な結婚後の女性の自我の経るプロセスがホラーすぎて描くに描けず、結婚するまでで終わるしかない、という印象の小津映画だが。

私はアメリカのものもほとんど観たことがない。Wedding Crushers?はは。アン・ハサウェイ主演のRachel Getting Marriedという映画が向こうで12月に封切られてて、そこそこ評判はよかったみたいだ。


がらりと話はかわって、派遣仕事で、大きな部屋にほとんど女ばかり40人ぐらいで座って仕事をしていると、いつも発想が安易な私はestranged labourというマルクス用語を思い出したり。
仕事は事務的だけど機械では処理できない書類整理、といった感じで、仕切りの無い大部屋に集められている。
監督役の社員は奥に、窓を背にしてテーブルの後ろについている。
先日、その社員テーブルのすぐ隣に座っていたら、入ったばかりの若い社員が、一時的な助っ人としていたのだが、その人に接する社員の先輩然として彼女を仲間の一人として扱う態度と、派遣の女達を扱う慇懃(無礼)な態度が、当たり前だけど全く違うのを聞いて、ああ、阻害された労働、という言葉が浮かんだのだった。私は、どこにも行き着かない労働をする側にいるんだ。

そういえば、このあいだちょっと行きずりで話した人に、「ご存知でしょうけど、日本の学会に行くと「マルクス先生がおっしゃっていたのは〜」とものすごい勢いでしゃべる人がいてみんなげんなりなんですよね」と言われたので、学会ってそんなワンダーランドなの?と目から鱗だった。一度潜入してみたいなー。そういうマルクス語りを聞くのは一度でいいかも知れないが。。