望郷の先は?

県外へ出稼ぎに出るため荷造りをしていると、その手際がだんだん早くなってきているのに気付く。
留学した人や旅が多い人はわかるかも知れませんが、持って行くべきものがすぐわかるようになる。

前荷造りをした時は12月かー。懐かしいな。何故あんなに日本に帰りたかったんだろうか。もちろん、安息がそこにあると思ったからだけど、それはなかったねw。いいこともあったけど、安息はないな。

Aim as high as possibleと言われて、それは全くその通りだと思うので、私のhighとはなんだろうと考えていたら、やはり院に行くことだった。

県の留学生センターで修士プログラムのリファレンスを読んでいたら、海外居住者(駐在や、企業から大学に派遣されてきている人たち)のメンタルヘルスについての本があって、そこで、異文化適応の過程が5段階に分けて紹介されていた。

*移住期 新しい環境の全てがエキサイティング。

*不満期 新しい環境のあらが見え出して、不満がつのる。

*諦観期 「まあ、そんなもんだ」とあきらめがつく。

*適応期 移住先に溶け込んだように感じ、生活が楽しくなる。ここまで辿り着くひとはまれ。

*望郷期 日本が恋しくなり、強いノスタルジアをもつ。


説明はうろ覚えですので。それぞれの過程がどのくらい続くかは人によって違うそうです。

私も、確かにこういう過程を辿ったな。
一年前の春学期から大学生活の最後の数ヶ月、私は望郷期にいたらしい。
その頃にかなーりひどいブレイクダウンがありましたが。成績ボロボロになりました。
でも、望郷期を過ぎたらどうなるの?w
帰国して、もとのさやに収まって終わり、だろうな。帰国しても迎える会社や同僚や家族がある人はそういう人が大半だろうけど、「帰国して、ノスタルジアとのギャップに気付く」場合は?

たいていはそれでも、体が育ちを覚えていて、平穏に暮らして行けるんだろう。
そのうちのいくらかは、どちらの文化にも所属を見いだせず、多かれ少なかれ根無し草的な感覚とともに生きていくんだろう。
どの文化にも国にも気に入らない所があって、パッチワークのように色々な文化のいいところだけをつぎあわせて、理想郷を夢見たりして。
私は、所属がないほうが好きだけど。自分の考えることがより自分のものに近くなる感覚があるので。
私の考えることなどどうせ大したことではないし精度も低いが、これが私の生きている証左なので。私にとっては。私には、これしかない。私の脳みそ。